Kozuyu

福島県会津のこづゆとは?その特徴や食習慣や歴史、作り方・レシピを解説!

福島
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福島県会津のこづゆとは?その特徴や食習慣や歴史、作り方・レシピを解説!

こづゆとは?

こづゆとは、ホタテの貝柱でとった出汁で作るお吸い物で、福島県会津地方の郷土料理です。

材料は干し貝柱、里芋、しいたけ、きくらげ、にんじん、豆麩(まめふ)、しらたきと、彩りに絹さややほうれん草、わらびなど季節の野菜を使います。

干し貝柱を水で一晩かけてもどし、もどし汁は出汁に、貝柱はほぐして具材に用います。

いろいろな材料を使って作っているので、食物繊維やミネラルが豊富に含まれています。

海と山のうまみが溶け出した、繊細な美味しさです。

会津のごちそう料理として生まれ、現在も正月や冠婚葬祭など特別な日に欠かせないおもてなし料理とされています。「最高のおもてなしをしたい」という人情味あふれる料理であることから、何杯おかわりしても失礼にならないという習慣があります。

福島県、会津の食文化

会津大内宿会津大内宿

福島県は大きくわけると、海沿いの浜通り、その内側にある中通り、さらに内陸にある会津という、三つの地域になる。内陸に位置する会津や中通りと、沿岸部の浜通りでは人々の気質や食文化も異なるといいます。

こづゆの材料に、根野菜や乾物など、保存期間の長いものをたっぷりと使用しているのは、冬が長く海が遠い会津地方ではこうした食材が重宝されていたという背景があります。

こづゆの食習慣・風習

昔は、膳料理には手を付けず、家庭に持ち帰り家族と一緒に食べる習慣があったため、こづゆを肴にして酒を飲むため、こづゆは何回もおかわりしてもよいとされていました。盛り替えをするために直径35~40㎝の円形の蓋付きの器「大平」に入れられ、そこから手塩皿と呼ばれる浅めの朱塗りの椀に汁ごと盛られ、酒の肴として何杯も食べられてきたのだそう。この手塩皿は、「かいしき」「吸い笠」などと呼ばれています。

こづゆの具の種類は、7種類もしくは9種類の奇数を用いていて、お祝いごとにつきものの「割り切れない数にする」に通じています。干し貝柱も具材の数と同じく、奇数にするのがよいとされています。

伝統工芸である会津塗りの浅く平たい器(御平椀・おひらわん)に盛られ、朱塗りの小皿(手塩皿・てしおざら)に分けて食べるのが作法です。

郷土料理のざくざくとの違い

また、会津地方の郷土料理に「ざくざく」というこづゆに似ている郷土料理があります。地域によっては、「ざくざく汁」、「ざくざく煮」というところもあります。

こづゆとざくざくは地域によっては同じものですが、正確には似て非なる食べ物です。ざくざくはこづゆに使用する具材に、昆布、大根、ごぼうなどを加えたものです。こづゆはだしに貝柱を使うことが多いため武士(上流階級)の食べ物、ざくざくはだしに煮干しなどを使うため庶民の食べ物と言う人もいます。ざくざくはその名の通りざくざくと大きく具材を切るのに対し、こづゆは小さく具材を切ることが多いことから、高級なものとされることがあります。

こづゆの発祥・歴史

こづゆの歴史は長く、江戸時代に会津藩の武家料理として食べられていました。この武家料理のルーツはお寺などで食べられていた精進料理が元になっているとされています。精進料理とは、お寺で食べられていたことからもわかる通り、仏教と一緒に中国からやってきた文化であることからこづゆの先祖となる料理は中国にある「雲片(うんぺん)」という料理であると言われています。

大晦日や正月の初市などでお神酒と一緒にふるまわれていましたが、必ず里芋が入っていたことから、里芋を重んじる日本古来の習慣が根底にあるという説もあります。

磐梯山(ばんだいさん)を含む奥羽山脈や越後山脈に囲まれた雪国の会津では、阿賀川(あががわ)や只見川(ただみがわ)を遡上するサケやマスが人々の重要なたんぱく源でした。流通網が発達していなかった時代、新鮮な海産物の入手は難しく、北前船によって北海道から新潟港を経由して運ばれる乾物が中心で、みがきニシンや棒鱈、こづゆの具材として欠かせないホタテの貝柱などが入ってきました。そのため会津では生の魚介ではなく、乾物を用いた料理がハレの日のごちそうとして食べられるようになったという背景があります。

こづゆは、江戸後期から明治初期になってからは庶民のご馳走としても食べられるようになり、次第にお祝いの席では欠かせない郷土料理となりました。

こづゆの作り方・レシピ

材料(2人前)

  • 干し貝柱3~4個
  • にんじん100g
  • 豆麩 (てまり麩)5g
  • キクラゲ3g
  • 里芋80g
  • しらたき
  • 3カップ

作り方

  1. 大きめの干し貝柱を水で一晩戻しほぐす
  2. 里芋は半分に切り、しらたきは3~4cmに切り、キクラゲは5mm幅に切る
  3. 貝柱を戻した水に本だしと、2を入れ煮込む
  4. にんじんが柔らかくなったら、干し貝柱、豆麩を入れ、しょう油(適量)とみりん(適量)で味付けしたら出来上がり!
おうちで楽しむこづゆ