Jiimaami tofu

ジーマーミ豆腐とは?豆腐との違い、食べ方、豊富な栄養、発祥・歴史を解説!

沖縄
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ジーマーミ豆腐とは?豆腐との違い、食べ方、豊富な栄養、発祥・歴史を解説!

ジーマーミ豆腐とは?

ジーマーミ豆腐とは、落花生を原料として作られる、沖縄の郷土料理です。

沖縄県の、主に八重山地方で親しまれてきました。

ジーマーミ」とは「地豆」と書き、沖縄の方言で落花生のことです。

最初の一口からぷるっ、モチモチっとした食感と香ばしく爽やながらコクのある味わいが特徴で、一度食べたら病みつきになる人も多いです。豆腐というより濃厚なプリンのイメージで、デザート感覚で楽しめるお豆腐です。

沖縄の居酒屋では定番のメニューで、お土産としても人気です。

ジーマーミ豆腐の食べ方

ジーマーミ豆腐は、みたらし団子のような甘辛いタレとの相性はバツグンで、甘みのある醤油たれをかけて食べることが多いですが、今は黒糖ソースなど、さらに甘くスイーツに近い味わいを楽しめるソースもあります。

お酒のお供の場合、酢みそのタレ、もしくは普通のお豆腐と同じように、おろし生姜やわさびとともにお醤油で食べます。落花生のまったりとした味と酢やお醤油のさっぱり感が、口の中でほど良いバランスで美味しくいただけます。

湯豆腐にしてポン酢で食べたり、食べるラー油をかけて食べる人もいます。

ジーマーミ豆腐の普通の豆腐との違い

ジーマーミ豆腐は、豆腐と名は付いていますが、普通の豆腐とは全く違います。

豆腐といいつつ、原材料は大豆ではなく落花生です。

作り方も普通の豆腐とは違い、ジーマーミ豆腐は落花生の絞り汁に芋くず(さつまいものデンプン)を加えて作ります。あのプルプル、モチモチの正体は、天然由来のでんぷんなのです。

落花生(=地豆)とピーナッツの違い

落花生
ピーナッツ

落花生とピーナッツは、どちらも同じ落花生からとれる種子です。落花生はその植物そのものを指すことが多く、ピーナッツは殻をむいた種子のことを指す場合が多いです。

落花生は不思議な植物で、夏の初め頃に黄色い小さな花を咲かせ、受粉後に子房柄が下の方にぐんぐんと伸びて地中に潜り込み、土の中で結実します。その様子から「落花生」という名前の由来になりました。原産地は南米大陸。日本には中国・琉球を経由して伝えられたので、南京豆とも呼ばれています。

沖縄での歴史が最も古い落花生

落花生は、暖かな気候を好み、風に強く、痩せた土地でも育てやすいので、台風の多い宮古島や八重山でも栽培されています。

沖縄は落花生の生産量が特別多いわけではありません。日本へ落花生が伝播したのは1706年とされていますが、実は沖縄県ではそれ以前に伝わっており、落花生の生産の歴史としては日本の中で沖縄が最も古いです。

ジーマーミ豆腐の発祥・歴史

首里城首里城

沖縄はかなり古くからジーマーミを栽培していたとされ、ジーマーミ豆腐は、120年ほど前に八重山で発祥したと言われています。当時、八重山は沖縄本島よりも本土から食文化の流通が盛んだった時代があり、その時に精進料理として食されていた「ごま豆腐」から、八重山で採れたジーマミーを代用して作られたことが始まりとされています。

かつて沖縄県が「琉球王国」だった時代は、東南アジアや、今の日本など、近隣の国と盛んに交易を行っていました。近隣国の使いが琉球王国を訪問した際に、お客様のおもてなしに作られていたのが宮廷料理で、ジーマーミ豆腐は、この宮廷料理でふるまわれていました

1879年日本政府により琉球王国が廃止されて現在の沖縄県となりました。かつての王族の宮廷料理から庶民の琉球料理へと変わっていく中で、宮廷菓子として食されたジーマーミは庶民の料理として広まっていきました。

ジーマーミ豆腐は栄養抜群

ジーマーミ豆腐の原材料である落花生は、豊富な栄養素を含んだ食品です。落花生には、オレイン酸リノール酸、アルコール中の糖分の代謝を助けるビタミンB1が多く含まれているので、ジーマーミ豆腐は、お酒のお供に最適な一品です。また、身体のあらゆる部分を作るタンパク質や、美容に良く、老化防止、動脈硬化の予防が期待できるビタミンEなどに加え、コレステロール抑制効果が期待される不飽和脂肪酸も多く含まれています。疲労感が激しい時や、病気の時、蒸し暑くなって食欲のなくなった時の一品にもおすすめです。

落花生のしぼり汁から作られたジーマーミ豆腐なら、歯が弱い高齢者でも安心して栄養補給ができます。

おうちで楽しむジーマーミ豆腐