Nisin Soba
にしんそばとは?どんな味?発祥の老舗、にしんを使う理由を解説!
京都![にしんそばとは?どんな味?発祥の老舗、にしんを使う理由を解説!](https://gotochijapan.com/wp-content/uploads/2020/11/nisinsoba.jpg)
にしんそばとは?
にしんそばとは、かけそばの上に、甘辛く煮た身欠きにしんをのせたそばで、京都の郷土料理です。
京都では年越し蕎麦の定番としても広く親しまれています。
にしんそばの味
骨まで柔らかく炊き上げたにしんと香り高い京都ならではの上品な出汁。
それに甘辛いにしんの身が淡泊な味わいの蕎麦とよく合って、上品な味わいとなっています。
160年を超える老舗「松葉」
現在では京都のそば屋では定番メニューのひとつとなっているにしんそば。
実はその発祥は京都に現在でも続くある老舗だったのです。
南座と松葉
文久元年(1861年)に初代松野与衛門が、現在の南座向かいにあった北座の芝居茶屋として「松葉」を創業しました
明治15年(1882年)に二代目の松野与三吉にが「にしんそば」を発案しました。その頃には、店舗は現在の場所である南座の隣に移転しました。
当時、山に囲まれた京都中心部は新鮮な魚が入ってこなかったため「棒だら」や「身欠きにしん」といった干魚の加工品などの保存のきくものが多く用いられていました。
京都の人々にとって食べ慣れた身欠きにしんをそばに合わせるという発想から生まれたんですね。
考案されたにしんそばは、まず地元の人々に人気を得て、京都を代表する食べ物となりました。
現在、「総本家にしんそば松葉 本店」は祇園四条駅すぐの川端四条の交差点にあります。
店内は明るく清潔で、落ち着いた空間なので、ゆったり食事を堪能できます。旅やお出かけの際にはぜひ立ち寄ってにしんそばを堪能してみてはいかがでしょうか。
にしんそばに欠かせない「身欠きにしん」
その昔、にしんを裁く際に、にしんの腹側の部分を切り落としていたことから「身欠き」と言われていました。現在は、にしんを三枚におろし、1週間ほど干したのち、倉庫などで1か月程度熟成させるそうです。この身欠きにしんを「棒炊き」といい、にしんそばには甘辛く炊いたものが使われます。
身欠きにしんは、良質なタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルのバランスがとれた食材で、これを健康食材である蕎麦と合わせることで、さらに栄養バランスのとれた料理になるのです。
にしんそばをお家で食べよう
現在では松葉をはじめ、そのほかのお店でもにしんそばを通販で取り扱っています。
京都になかなか行けなくても気軽にご家庭でにしんそばを楽しむことができます。
にしんは骨まで柔らかく煮てあるので、食べやすく、お箸で簡単にほぐれます。
にしんの身をほぐすと、出汁ににしんの脂と旨味が溶け出し、徐々にコク深い味わいに変わっていきます。この味の変化を楽しみながら食べると良いでしょう。